perolinight
8/4に参加してきたMERYのイベントに関してのまとめ。
主に創業から今までについてと、社長の新規事業に関するディスカッションに関して。
個人的なざっくりとした感想は↓の通り。
・前半のセッションはあまりおもしろくなかった。(イベントに参加しすぎなだけ?w)
・後半のセッションの方が学ぶべきことが多かった。ただし、レベルが高すぎて全ては理解できなかった。
eventdots.jp
目次
- 「創業者中川、河合、有川による、MERYができるまで、今後。」
- 「ゼロからプロダクトを生み出した創業者によるパネルディスカッション」
1. 「創業者中川、河合、有川による、MERYができるまで、今後。」
【登壇者】
中川 綾太郎
- 社長
- 個人投資家としても活動
河合 真吾
- 取締役(創業メンバー)
- 600万UUぐらいまでは一人で開発担当
- 現在は主に動画メディアの新規事業を担当
有川 鴻哉
- クリエイティブ部 部長 兼 SEO部 部長(立ちあげメンバー)
- 24, 5歳
- 立ちあげのときから、デザイン・SEOを中心に担当
【MERY誕生の背景】
・アプリ全盛のときからWebからスタート
- 小資本で戦える
- 変化に対応できて、開発工数の少ないからWeb
【創業期に描いていた目標】
・最初は意外と目線が低かった
- 短期的には、死なないサービスをつくるのが目標
- 長期的には、予約であったりECであったり、タイアップの広告領域をとりたい
=> 記事よりも他の機能等と連携をすることを前提にDB設計
【何故今のサービスを始めたか】
・ヒアリングによる仮説
- 感覚的な衝動買いができるというイメージはあった
- 当時よく使われていたのは、読モのブログ
=> 記事という形が文化として根付いていることが確認できた
・男だけで女性向けサービス...?
- 自分がわからないサービスの方がヒアリングできて客観的に判断を下せてよい
- 自分の好きなものだと偏見が入ってしまうデメリットがある
【ゼロからプロダクトを作る上で大事にしていたこと】
・グロース以外は全て二の次
- いちばん太い集客チャネルを抑えたほうがいいし、他は絶対やらない
・グロース手段の選び方
- はじめはUUを増やす
- 離脱したら意味ない
=> 滞在時間、直帰率を伸ばす施策をうつ
・現在のグロースへの姿勢
- アプリはリターンレイトの減衰率などをKPIに
【創業期の仲間集め】
・アリコー
- 最初は週一で手伝い
・創業メンバーに求めるもの
- この領域しかできませんはだめ
=> (アリコーは)グラフィックとかSEO、マーケティングとか色々できる
・今ぐらいのフェーズでは、分析だけできるなど専門性の高い人
【創業期に決めていたこと】
・営業は初期はやらない
- 需要はあるし取れるだろうが、初期は自分たちにしかできないことを徹底する
- C向けのサービスをやっているとビジネススキルとかはあまり関係ない
【これはイケると思った瞬間】
・死なないと思った
- 初月約200万PV
- 3ヶ月で約1000万PV
・SEO経由で来たユーザのセッションあたりPV数が好調に伸びた
- SEOで来たユーザが定着
- 月間訪問回数等も高かったから
- 2週間でお金を回収できるようなサイクルができた
【新機能を追加するときに心がけていたこと】
・「インパクト」の定義
- 次の何かに繋がる施策をうつ
- これを出すとどういうリアクションを取るかなど、仮説を検証していく
・記事を読むなかでブックマークで通知とかのコミュニケーション
- コミュニケーションを取ることで、記事を読むだけでないユーザ体験を
・重い施策をガンガンする
・掲示板の機能は死ぬほど失敗した
【やってよかったこと】
・かわいいは変化する
- 羊のロゴ
・逆にやりそうになって危なかったこと
- サービス名を「ガールズまとめ」と迷っていたこと
【これは失敗した!という事例】
・幻の新規事業
- サロン等の予約をデザインエンジニアのリリースを3週間つぎ込んだ
=> 出来上がったが8人じゃ運用できない。。
・アプリにまつわる大失敗
- 最初はWebの延長上でつくり、完成させたが全部作りなおした
=> 寧ろ、アプリになるタイミングでwebをアプリライクに移行したほうがいい
【今後に関して】
・MERYの新規事業の考え方
- 単一としてうまくいくか
=> MERYのトラフィックありきではダメ
- 使いやすさや利便性を重視。売上とかは二の次。
・動画事業
- MERYクラスを目指す
- 記事以外の形態で表現できる編集部の強さを活かす
2. 「ゼロからプロダクトを生み出した創業者によるパネルディスカッション」
【登壇者】
中川 綾太郎
- ペロリ社長
- MERY
赤坂 優
- エウレカ 共同創業者 代表取締役CEO
- pairs, couplesなど
【プロダクトを0から作り出すときに、一番大事にしたこと】
笹森
・勝つことがビジョン
- 絶対負けられない(メンバーが家庭持ち、30代)
- だから、儲けて社員が食えるのが一番
・市場選びは完全にマーケットIN
- チケットには一切興味なかった
・美容系(ネイル)にも興味あった
- 女性が月に1.2万円も使っている市場だから
・何故チケットにしたか
- 「行けなくなったチケットがある」という状況になったときに指名使いで使うサイトがないから
=> ex.「安く家電を買いたい」だと価格.com
- 尚且つ、指名使いがいないにも関わらず、ヤフオクとかでは大きい市場をなしている
=> 10年ぐらいのプレーヤーが多く、イノベーションのジレンマでは?
- 初めの攻めどころが見えていたから
=> 見えていなかったらこの事業をやってない
=> 具体的には、ツイッターで売買のやり取りがなされていた。
ドタキャン等問題がありユーザペインがあるにも関わらずやり取りが途絶えないし、課題が見えている
・失敗した施策
- チケットを買うとき以外に来てもらうためにライブのレビュー機能をつくったこと
=> 行動心理学的にコンテクストが合わず、大失敗した
=> しかし、ユーザにとってはあくまでも売買の場であり売買に特化すべきだということは明確にわかった
・希少性のある売り手を重視した施策を打つ
- C2Cでは買い手と売り手は表裏一体
- 売り手の方が集めにくいので売りての方にメリットを出す
赤坂
・サービスの領域に関して
- 領域には特にこだわりがなかった
- 必ず勝てると思ったから
=> ユーザ集め、ユーザの定着、マネタイズまでが綺麗に描けた
・集客、定着、マネタイズに分割して分析は徹底した
- ex. like数とロイヤルカスタマーのグラフをとり、5likeするとグンとロイヤルカスタマーになりやすいことがわかり、4likeでとどまるユーザにpush通知やキャンペーンで後押しするなど
【プロダクトのディテイルまで見ているか】
笹森
・立ちあげから3年までは笹森が全て担当
- 実際FAQの文言以外は全部自分が決めた
・スピードを出すには相談する時間が勿体無い
- コミュニケーションコストを最低化するために、自分が一番プロダクトに関して考えてチームメンバーに文句を言わせない
・今は役割分担
- 優秀なメンバーが増えたのと、自分が得意なフェーズではなくなった
赤坂
・立ちあげ期は同じく細かいところまで自分が一番考えていた。
・但し、あくまでも社員と同じ立場で議論はした。
【開発リソースがないサービス立ち上げ時、実装機能はどのように絞り込むか】
笹森
・絶対としか思えないものしかやらない
- ABテストが必要なものはやらない(絶対でないから)
- デザイン変更等、効くかもしれないものはやらない(絶対でないから)
・退会機能は作らない
- 気持ち的にも負けた気になるし、サービスが前に進む機能ではないから
- 問い合わせが来たら、「メンテナンス中につき、今は退会できません。」と回答
=> 実際に機能ができたときに連絡はする
・バックログにやりたいことを積んでおき、それを手の空いたエンジニアが上から消化する
- 少人数のときは機能別などにエンジニアは絶対に役割分担させない
=> 優秀なエンジニアは早く仕上げるので、優秀な人がより多くのタスクをこなせる仕組みができる
- バックログにはSEO、広告、売上などのタグをつけ、SEOや集客のタグを赤色にして最優先に
- 常に200個はある
赤坂
・デザイン変更はした
- サービスの特性上、文化から変えないといけない
=> 出合い系と、婚活は全然違うことを体現しないといけない
- 普通の出合い系サイトに似た要素を排除していく
=> ex. (出合い系でよく使われる面積の大きい)四角いアイコンより(面積の小さい)丸いアイコンを採用
中川
・サイトの色をピンクから白にする直帰率が下がった
- ピンクだと、ピンクっぽくない人が「このサイトは私っぽくない」となってしまうから。
【KPIと施策】
中川
・訪問あたりの閲覧数(PV)や滞在時間を見る
- PVだけ追ってもユーザが定着しないので意味が無いから
・メディアとは違うサービスを見るほうが気づきが多い
- グローバルのボーグとか
・普段から使い倒して、スプレッドシートに列挙しておく
- 優先順位をつける
赤坂
・グロースハック等チーム別にKPIを設定し、ぶれないようにする。
- 個人の評価とチームのKPIを一致させる
・基本的には他のサービスも使いまくってプロマネの意図を読み取り、良い施策を導入する
- EC出身なのでカゴ落ち対策、レジ前コンテンツは頑張った
笹森
・大きい機能のリリースも細かい機能に分割してリリースする
- 細かくリリースして、KPIを見ながら仮説検証して、効果がありそうな場合にのみ続けて実装する
・他メンバーからもアイデアは募集する
- 最初はつまらないアイデアが多かったが叩いていくと精度上がった
・CSミーティングでは、ユーザの解決策を持ってこさせる
- ユーザの困ってることは聞かない
- 課題解決できないCSは取らない
- CSの案件もKPIドリブンで説明させて優先順位を決める
・但しプロダクトマネージャーは絶対笹森一人だけにする
【優秀なプロデューサーの見分け方】
・ハードワークに対して愛してやまない人
・面接中にスマホを見て持ってるアプリチェック
・USのアプリ1〜100位まで見るような人